馬刺しは食中毒の危険性が非常に低くて安心、安全な生で食べられるお肉として人気があります。
居酒屋などのしっかりとしたお店で食べるから問題が無いわけではなく、お取り寄せ・通販をして自宅で食べる場合も基本的には同じです。
しかし、衛生管理のしっかりとしたお店とは違い、自宅で食べるには少し不安な方もいると思いますので、自宅で食べる際に注意したいポイントや馬刺しの食中毒の危険性や何故冷凍すると安全なのか、その理由について紹介していきます。
馬肉・馬刺しが生で食べられる理由
お肉を生で食べることに抵抗がある方も多いと思います。
その理由として、TVなどでもたまに取り上げられる生のお肉を食べたことによる食中毒や死亡事故が挙げられます。
では、何故他のお肉とは違い、馬肉・馬刺しは生でも安全と言われているのかを説明していきます。
衛生管理のレベルが高い
生でも安全な馬肉とは言え食中毒の危険性はありますが、消費者に美味しい馬肉を食べてもらう為、生産者達の努力によって高い衛生権利レベルを保持しています。
馬肉の生食用加工施設のみならず、仕入れ先の衛生管理も徹底されています。
生で食べられる馬肉の基準として、大腸菌群やサルモネラ菌群が発見されていない必要があります。
また、現在流通している馬刺しは厚生省が生食用食肉の衛生管理の水準が国際基準を満たしていると認定した生食用加工施設が出荷した馬肉のみが使用されていることから馬肉が生で食べられるのです。
腸管出血性大腸菌(O157等)のリスクが低い
反芻動物(複数の胃を持つ動物)の牛・羊・鹿などは腸管出血性大腸菌(O157等)を保有している可能性がありますが、馬は胃が一つしかないので腸管出血性大腸菌(O157等)のリスクが低いのです。
また、牛や豚に比べると体温が40度ほどと高く、雑菌が増殖しにくいので他の動物に比べて雑菌の保有数が少ないことが生で食べられる理由となります。
稀にニュースで馬肉によるO157が出たと報道されることがありますが、その殆どが劣悪な管理状態が原因となっています。
しっかりと冷凍せず、生のまま放置して雑菌が増殖してから料理として出すといった危険な扱いによる当然の結果と言えるでしょう。
アレルギーを起こしにくい
馬肉・馬刺しは食べる機会が少ないため、それなりの年齢になってから初めて食べることも多く、アレルギーを起こす可能性はあります。
しかし、馬は牛や豚などに比べ、抗原度(免疫反応を引き起こさせる危険度)が低くアレルギーを起こしにくいとされています。
馬肉でアレルギーを起こす人は非常に少ないですが、絶対ではないので初めて食べる人は少量にしたり、医師に相談するのが安全です。
寄生虫による食中毒の対策を行なっている
馬の雑菌保有数は少ないとは紹介しましたが、寄生虫は存在します。
寄生虫の名前は「サルコシスティス」と呼ばれ、嘔吐および下痢の症状を起こします。
サルコシスティスの食中毒事例は21年〜23年で4件ほどと件数が少なく、はっきりと分かっていませんが、症状は一過性で比較的軽傷と言われています。
また、サルコシスティスは人に感染することはなく、体内で死滅します。
サルコシスティスによる食中毒の特徴は、潜伏期間は約1〜20時間、下痢を高確率(約70〜100%)、吐き気・嘔吐・腹痛などの症状とされています。
サルコシスティスは冷凍で失活するため、以下の処理で安全に馬肉を食べることができます。
・-20℃(中心温度)で48時間以上の冷凍
・-40℃(中心温度)で18時間以上の冷凍
・急速冷凍装置を用いた場合、-30℃(中心温度)で18時間以上の冷凍
・液体窒素に浸す場合は、浸して1時間以上の冷凍
こういった理由で馬肉・馬刺しの通販は冷凍が基本となっています。
また、これらの処理は当サイトで紹介している通販業者ならしっかりと行なっています。
自宅で馬肉・馬刺しを食べる時の注意したいポイント
上でも説明したように馬肉なら絶対に安心!というわけではありませんが、非常に厳しい検査のもと合格したものだけが食べることができます。
更に加工後も冷凍が義務つけられているなどの理由で非常に安全性の高い食べものとなっています。
お取り寄せした馬肉はしっかりとした処置の元、冷凍されて届きます。その為、自宅で食べる時に注意する事は届いたらすぐに冷凍庫へ、解凍したらなるべく当日中に食べ切る。
食べきれなかったものはなるべく早めに加熱して食べるようにするのがおすすめです。
ただし、通販でお取り寄せする場合は基本的に1人前50グラムの食べきりサイズになっているので解凍した馬肉を食べきれないといったことは無いと思います。